COLUMN
第54回:2026年シーズン開幕

プロ野球はいよいよ2026年シーズンの開幕を迎えます。入団5年目の私も、去年に引き続き1軍の野手担当としてベンチに入ることになりました。昨年まで主力としてチームをけん引してきた日本人選手がメジャーリーグ挑戦で退団したため、その穴を埋めるべく、球団は新たに長打力を誇る外国人選手と契約しました。昨年から在籍する外国人選手と共に、ラインナップの主軸としての活躍が期待されます。
球団が新たな外国人選手を獲得したのを知ったのは、昨年の契約更改の席でした。昨シーズンから引き続きチームに所属する選手と、新たに加入する選手を同時に担当することに強い責任感を覚えたのと同時に、両選手が活躍してチームの勝利に貢献する姿を想像して強い興奮を覚えました。ひとりは内野手、もうひとりは外野手です。守備練習などでは異なるスケジュールで動く彼らをひとりで担当するため、これまでよりもより広い視野と柔軟性が求められます。
以前も内野手と外野手を同時に担当した経験はありますが、主軸として毎日スタメンに名を連ねることが予想される選手2名に付くのは初めてです。内野手は投手との連携プレーや、捕手や二遊間を守る選手とのサイン交換も多く行うため、キャンプ中は来日2年目の外野手の選手に詫びを入れ、新たに加入した内野手の選手のそばで多くの時間を割きました。ナイスガイとして知られる外野手の彼は、「慣れているから大丈夫。彼を助けてあげてくれ」と理解を示してくれました。
ふたりの担当通訳として、私が彼らのサポートに奔走するのは当然です。しかしその背後には、新たなチームメートを仲間として積極的に受け入れ、通訳がそばにいることができないときも不満を漏らさずに努力を続ける2年目の彼の心意気があることも、ぜひ知っていただきたいと思います。新たな環境で成功を収めようと歯を食いしばる選手と、2年目で真価が問われる重圧に打ち克とうと努力を続ける選手。ふたりが実力を発揮しやすい環境を整えられるよう、私も引き続き励みます。
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前田悠也
東京都出身。中学から米国に留学。現在、巨人軍英語通訳